高音で喉が締まるのは、喉が閉じていくのに息と声量をさらに押し込むからです。逆のことをすると楽になります。軽く歌う、あごと首をゆるめる、母音を少し開く、息を一定に流す。まず声を温め、1音ずつ上げていき、それでも楽な最高音より高い曲ならキーを1〜2つ下げましょう。プロの歌手もそうしています。
この記事のポイント
- 声を大きくすることが、高音がひっくり返る一番よくある原因です。強くではなく、軽く。
- 上がるにつれて声は「ギア」を変えます(地声、ミックスボイスと呼ばれる混ざった声、裏声)。ひとつのギアを高く引っぱりすぎると喉が締まります。
- 「い」「う」のような狭い母音は高音で詰まります。「え」「お」の方向に少し開きましょう。
- 半分ふさいだ音(リップロール、ハミング、ストロー発声)は、高音を練習するいちばん安全な方法です。
- 曲を1〜3半音下げるのはよくあることで、ほとんど気づかれません。無料の曲のキー変更ツールやカラオケのキー調整を使いましょう。
高音が難しい理由
高い音を出すには、声帯が伸びて薄くなる必要があります。同時に喉を締めて息を強く押すと、声帯は自由に伸びられず、音がひっくり返ったり、届かなかったり、叫び声になったりします。これが「喉締め」の感覚です。首が固くなり、あごが上がり、前に出ます。
さらに、ほとんどの人が話し声(地声)のまま一番上まで持っていこうとします。どの声にもそれが通用しなくなる地点があり、男性はおよそ D4〜G4、女性は E4〜C5 のあたりが多いものの、個人差は大きいです。そこから上は、もっと軽い出し方が必要になります。高音の練習とは、この切り替わりをガクッとではなく滑らかにすることです。
ステップ1:楽な最高音を知る
軽く声を温めてから、無料の音域テストをやってみましょう。テストが数えた一番高い音が、今日のあなたの楽な最高音です。メモしておけば出発点になり、今歌える曲の目安になります。詳しくは音域チェック:自分の音域と声のタイプを調べる方法へ。
ステップ2:半分ふさいだ音で温める
口や唇を半分ふさぐと、少ない力で声帯が振動します。高音を一番やさしく練習できる方法です。
- リップロール。 唇をゆるめて「ぷるるる」と、声の真ん中から上がって下りてきます。唇が震えないときは、指でほおを軽く支えてください。
- ハミングのサイレン。 「んー」で、低い音から高い音までゆっくり滑るように上がります。
- ストロー発声。 ストローをくわえて簡単なメロディをハミングします。声がビリビリ響いて楽な感じが正解で、押し出す感じはNGです。
2〜3分で十分です。静かな会話くらいの声量で。
ステップ3:高音を軽く歌う
知っている曲の中で、少し高いフレーズを選んで3回歌います。
- いつもの声量で。
- 半分の声量で。
- ささやくくらい、でも声ははっきりと。
多くの人は、半分の声量のほうが高い音がよく出ると気づきます。その感覚を育てていきます。パワーは音が楽になってからで十分です。
ステップ4:母音を少し開く
高音では狭い母音が詰まります。小さな工夫が効き、聞いている人はほとんど気づきません。
| 歌詞にこの母音があったら | こちらに近づけて歌ってみる |
|---|---|
| 「い」(きみ) | 少し開いた「い」、ほぼ「え」 |
| 「う」(ゆめ) | 「お」寄り |
| 「え」(こえ) | 少し開いた「え」 |
| 「あ」(そら) | 丸みのある「あ」、一番高い音だけ「お」寄りに |
あごをいつもより少し下げ、舌は下の歯に軽く触れたままリラックスさせましょう。
ステップ5:お腹で吸って、息を一定に
肩ではなく、お腹と下のあばら骨が広がるように吸います。そして鏡にゆっくり息を吹きかけて曇らせるように、一定に吐きます。高音に必要なのは一発の強い息ではなく、安定した流れです。簡単な練習:息を吸って、15〜20秒「すー」と同じ強さで吐き続けてみましょう。
ステップ6:頭と首を動かさない
高いフレーズを歌うとき、鏡を見るかスマホで撮ってみましょう。よくある力みのサインは:
- 音につられてあごが上がる。
- 首の血管や筋が浮き出る。
- 眉や肩が上がる。
頭はまっすぐ、肩は下げたまま。片手で首の後ろを軽く支えて歌うと、固くなる瞬間がわかります。
ステップ7:半音ずつ上げる
楽な最高音より半音高い音で終わる短いスケールやサイレンを、1日に数回、中くらい以下の声量で練習します。その音が楽になってから、次の半音に進みましょう。数週間で1〜2音伸びることがよくあります。毎日新しい高音を全力で張り上げると、増えるのはかすれ声だけです。
キーを下げたほうがいいとき
曲が楽な最高音より2〜3半音以上高いなら、喉ではなく曲を変えましょう。1〜3半音下げても自然に聞こえ、ほとんど誰も気づきません。
- 自分の音源ファイルなら: 無料の曲のキー変更ツールで半音ずつ下げられます。テンポはそのまま、スマホでもアップロードなしで使えます。
- カラオケなら: キーの「♭」や「-」を押します。DAMやJOYSOUNDでは1つで半音です。
詳しい手順は曲のキーを自分の声に合わせて変える方法にあります。
こんなときは休みましょう
- 翌朝、声がかすれている。
- 歌ったあと、飲み込むと痛い。
- いつも出る高音が出ない。
声を休め、水を飲み、1〜2日は叫んだりささやいたりしないようにしましょう。かすれ声が4週間ほど以上続くなら、耳鼻咽喉科を受診してください。声帯を直接診てもらえます。
その高音を自分の声で聴いてみる
目指す音がわかると練習しやすくなります。Tera Studioに普段の声で1分ほど歌を録音して原曲をアップロードすると、元の歌手の高音はそのままに、曲全体を自分の声で聴けます。2分歌うと、より本人らしい声になります。声を鍛えてくれるわけではありませんが、スターではなく「自分らしい」目標を聴かせてくれます。歌が苦手でも自分の歌声で聴くもどうぞ。
よくある質問
高音で声がひっくり返るのはなぜ? 多くの場合、声がギアを変えたがる地点より上まで、地声と大きな声量を持っていきすぎているからです。そのフレーズを軽く歌い、母音を少し開き、その音域を滑るように行き来する練習をすると、切り替わりが滑らかになります。
裏声を使うのはズル? いいえ。裏声やミックスボイスは誰の声にもあるもので、多くのヒット曲で使われています。息っぽい裏声は芯のある声とは響きが違いますが、楽に出ているならどれも健康的な声です。
高音が出るようになるまでどれくらい? ほぼ毎日数分ずつ軽く練習すると、数週間で高音が楽になったと感じる人が多いです。大きな変化には数か月かかり、曲によってはずっと低いキーのほうが合うこともあります。
男性と女性で高音の練習は違う? やり方は同じで、音が違います。男性の切り替わる地点は、たいてい女性より低いです。人と比べず、音域テストで自分の最高音を測りましょう。
水やはちみつは効く? 一日を通して水分をしっかりとると、声帯がなめらかに動く助けになります。歌う直前に飲むものは喉を楽にしますが、声帯に直接届くわけではありません。
どんな曲の高音も、自分の声で聴いてみる。最初の2曲は無料で作って聴けます。